ファームウェアの動作要件
Actcast でデバイスを管理、運用する際には実際に設置する環境に必要となる条件があります。
ここでは デバイスファームウェア の要求する動作環境について説明します。 デバイスが期待通りに動作しない場合は、以下に挙げる条件を満たしているかを確認してください。
ネットワーク
デバイスファームウェアは Actcast でデバイスを管理、運用するために様々なデータをネットワーク経由で送受信しています。 このセクションでは Actcast を快適に利用するためのネットワーク推奨環境と、 Actcast を利用するための要件について説明します。 デバイスを設置する環境では、以下で説明するプロトコルによる通信と、通信ホストとのネットワーク接続が可能でなければなりません。
また、有線接続と Wi-Fi 接続の設定について説明します。
推奨環境
デバイスを設置するネットワークは下記の性能を満たしていることを推奨します。
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インターネット回線速度
実測値で下り 50 Mbps 以上、上り 10 Mbps 以上を推奨します。
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インターネット接続
常時安定した接続ができることを推奨します。
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Wi-Fi 規格
802.11 g/n/ac を推奨します。
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ネットワークのレイテンシ
実測値で RTT (往復時間) が 50 ミリ秒以下の環境を推奨します。
Actcast デバイスの外部通信
社内ネットワークなど制限された環境で Actcast を利用する場合、Actcast の機能を利用するために以下のアウトバウンドアクセスを許可する必要があります。
- ICMP
- iot.actcast.io
- pkg.actcast.io
- a1sgglpp228nnc-ats.iot.ap-northeast-1.amazonaws.com
- DNS: UDP/53
- 8.8.8.8
- 8.8.4.4
- NTP: UDP/123
- 0.debian.pool.ntp.org
- 1.debian.pool.ntp.org
- 2.debian.pool.ntp.org
- 3.debian.pool.ntp.org
- HTTP: TCP/80
- iot.actcast.io
- HTTPS: TCP/443
- iot.actcast.io
- 746316586548.dkr.ecr.ap-northeast-1.amazonaws.com
- prod-ap-northeast-1-starport-layer-bucket.s3.amazonaws.com
- actcast-prd-thing-storage.s3.amazonaws.com
- ostree.actcast.io
- forbidden-firmware.actcast.io
- c8ea15vhvqm3e.credentials.iot.ap-northeast-1.amazonaws.com
- MQTT: TCP/443
- a1sgglpp228nnc-ats.iot.ap-northeast-1.amazonaws.com
DNS と NTP の設定
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DNS サーバ
DHCP サーバが配布した DNS サーバが利用されます。 後で説明する有線 LAN 接続を利用する際に DNS サーバアドレスを指定した場合は、その DNS サーバが利用されます。 もしこれらの DNS サーバの不調を検出した場合、以下の Public DNS サーバが利用されます。
- 8.8.8.8
- 8.8.4.4
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NTP サーバ
DHCP サーバが配布する NTP サーバを利用します。DHCP サーバにより NTP サーバのアドレスが配布されない場合、以下の NTP サーバがデフォルト設定として利用されます。
- 0.debian.pool.ntp.org
- 1.debian.pool.ntp.org
- 2.debian.pool.ntp.org
- 3.debian.pool.ntp.org
有線 LAN 接続
通常、有線 LAN 接続を使用するにはデバイスに LAN ケーブルを挿した状態で起動するだけで完了です。
ただし デバイス追加画面 の 設定ファイルの生成 で 有線設定 にチェックを入れた場合、以下の項目が正しく設定されている必要があります。
- 静的 IPv4 アドレスとサブネット (CIDR 形式)
- ルータアドレス (オプション)
- DNS サーバアドレス (オプション)
無線 LAN 接続
無線 LAN を使用する場合に必要となる項目、あるいは確認するべき事項を挙げます。
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デバイスでサポートされているアクセスポイントが提供されている
Raspberry Pi シリーズでは、ボードの種類毎に使用可能な通信規格が異なります。 ご利用のデバイスで利用可能な通信規格のアクセスポイントがあるかどうかご確認ください。 各デバイスの対応帯域は利用可能な Wi-Fiをご確認ください。
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有効なアクセスポイントが設定されている
重要
ActcastOS はステルス SSID のアクセスポイントをサポートしていません。
デバイスセットセットアップ時 または デバイス接続後にデバイス詳細画面で設定されたアクセスポイントの内、少なくとも一つでインターネット通信が有効になっている必要があります。
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デバイスが必要な通信を行うために十分な電波強度がある
利用しようとしているアクセスポイントの電波強度が充分でない場合、安定した通信が行えず、NotFound 状態(Device の状態参照)になったり、ファームウェアアップデートに失敗したりします。
目安としておよそ -70dB 以上の電波強度が無い場合、デバイスやアクセスポイントの設置場所について見直してください。
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安定した接続であること
デバイスの動作にはまとまったサイズのデータを連続してダウンロードする必要がある場合があります。 特にファームウェアアップデートや Act のインストールの際に発生しますが、動作中のアプリの種類に依っては大量の通信が発生します。 この際ネットワーク接続が不安定だと操作に失敗しやすくなります。以下に目安となる通信量を示します。
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ファームウェアアップデート
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メジャーバージョンアップデート
約 400 ~ 500 MB
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マイナーバージョンアップデート
約 15 ~ 30 MB
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Act のダウンロード
数十~数百 MB
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カメラ
Actcast では CSI 接続の公式カメラ(Raspberry Pi Camera Module 2/3)もしくは USB 接続のカメラで動作を確認しています。
カメラを必須とする Act をデバイスにインストールする際には、インストールを指定した時点でいずれかのカメラが正しく動作するよう接続されている必要があります。