プロジェクトディレクトリの構成 #
actdk init
によって作成されるディレクトリについて説明します。
app
model
include
manifesto
.actdk
.actdk/cache
.actdk/long_descriptions
app
#
app
ディレクトリは Actcast アプリケーション内で動作させるスクリプト・実行ファイルを配置するディレクトリです。
app
ディレクトリに含まれるファイルはすべてアプリケーションイメージの中に転送されます。
model
#
model
ディレクトリは nnoir ファイルを置くためのディレクトリです。
このディレクトリに置かれた nnoir ファイルは深層学習モデルからスタブ C ランタイムを生成するactdk compile
において変換の対象になります。
include
#
上記のactdk compile
において生成されるスタブ C ランタイムを利用するためのヘッダーファイルが置かれるディレクトリです。
manifesto
#
実行時に必要となるリソースを記述するためのマニフェストが置かれるディレクトリです。 初期化時には以下のファイルが含まれます。
default.json
pi4_or_later.json
ファイル名は任意で、複数のファイルを置けます。 サポートするボードとそのボード上で動作する際に必要なデバイスを記述します。
.actdk
#
Actcast アプリケーションのプロジェクトの設定を記述するためのディレクトリです。 次のファイルが含まれます。
dependencies.json
files.json
setting.json
dependencies.json
#
dependencies.json
は作成する Actcast アプリケーションが利用するパッケージを記述します。
詳細については依存パッケージの追加を参照してください。
files.json
#
files.json
はプロジェクトの構成についての設定を記述します。
エントリポイントやイメージの死活監視のためのファイル名などの設定を変更することができますが、通常変更する必要はありません。
{
"main": "main",
"healthchecker": "healthchecker",
"act_setting": "act_settings.json"
}
setting.json
#
setting.json
はプロジェクトの基本設定が記述されるファイルです。
actdk init
コマンドにより自動生成されますが、必要に応じて手動で編集もできます。
ただし編集後にactdk init --derive
を実行すると上書きされてしまうので、注意してください。
{
"app_id": "example",
"app_server_id": 48,
"short_description": "A test application",
"short_descriptions": {
"ja": "テストアプリケーション",
"eo": "Una testa aplikaĵo"
},
"target_types": [
"raspberrypi-buster"
],
"apt_repository": "http://one.of/raspbian/mirror"
}
"app_id"
- アプリケーション名
"app_server_id"
- アプリケーション ID
"short_description"
- 1 行説明
"short_descriptions"
- 英語以外の言語向けの 1 行説明。プロパティ名にISO 639-1 で指定された言語コードを、値にその言語での説明を書きます。
"target_types"
"raspberrypi-buster"
,"raspberrypi"
のいずれかのリストです。ここの記述はdependencies.json
とmanifesto/*.json
と一致している必要があります。"raspberrypi"
は古いターゲットタイプなので非推奨であり、 Manifesto V2 では利用できません。
"apt_repository"
- ビルド時に特定の apt ミラーを利用したい場合に指定。デフォルトではmirror redirection systemが利用されます。
.actdk/cache
#
actdk
がプロジェクトに関するキャッシュの情報を保存しておくディレクトリです。ユーザが直接編集してはいけません。
プロジェクトを git で管理している場合、このディレクトリを .gitignore
に記述することを推奨します。
actdk
の version 1.7.0 より前では代わりに .actdklastremote
や .actdkbuildid
が用いられていましたが、 version 1.7.0 でこれらの古い形式は廃止されました。
.actdk/cache/project_state.json
が存在せずかつこれらのファイルが存在するとき、actdk
のいくつかのコマンドはこれらを新しい形式に自動的に変換します。
.actdk/long_descriptions
#
アプリケーションの説明を英語以外の言語でも用意する場合、このディレクトリに説明を書いたファイルを置きます。ファイル名はISO 639-1 で指定された言語コードにします。拡張子として.md
が使用できます